作詞・作曲
作詞:Kealiʻi Reichel 作曲:Kealiʻi Reichel & Puakea Nogelmeier ケアリイ・レイシェルは、マウイ島出身の偉大なクムフラであり、ミュージシャンです。この曲は、彼が自身の故郷であるマウイ島アップカントリー(山側の地域)への深い愛を込めて書き下ろしました。伝統的なチャントの形式を重んじつつ、現代的な美しいメロディを融合させる彼の手法は、ハワイの伝統を未来へ繋ぐ架け橋として、世界中のフラダンサーに愛されています。
カオナの有無
カオナ:あり(広く知られる解釈)
訳詞
愛すべきは山での暮らし
山並みにたなびく雲を見つめ
ウラレナの雨に愛は花開く
森の中で誇らしげに揺れるキアヴェの木
そこには雲の影に守られた愛しい人がいる
雨の香りに包まれて佇んでいる
ピイホロの丘は虹の光を帯び
冷たいキウの風が吹き抜ける
赤く輝く霧のレイを身にまとい
大地を二重に覆い尽くしていく
どうか穏やかでいてください、私の愛する人よ
この冷え込む高地で共に過ごす大切な人
この愛は決して忘れることはありません
カワイオカレナ、その名に捧げます
※意訳を含みます
象徴的なフレーズ
‘Ulalena
マウイ島のパキ(ピア)地方に降る、赤みを帯びた独特の霧雨を指します。ハワイの神話では女神ヒナと結びつけられることもあり、神聖で幻想的な情景を象徴します。
Pi’iholo
マウイ島のアップカントリーに位置する標高の高い丘の名前です。フラにおいては、特定の場所を指すだけでなく、感情が高まる場所や、視界が開ける象徴として描かれることがあります。
Kiu
マウイ島の山側に吹く、身を切るような冷たい風の名前です。この風は、しばしば「愛する人を待つ切なさ」や「背筋が伸びるような神聖な空気」を表現する際に用いられます。
Lei koko ‘ula
直訳すると「血のように赤いレイ」ですが、ここでは夕日に照らされた霧や、神聖な虹の色彩を指します。赤は王族や神聖な力を象徴する色であり、土地への深い敬意が込められています。
Kawaiokalena
この歌のタイトルであり、マウイ島の山中にあるとされる神聖な湧き水の名前です。水は生命の源であり、絶えることのない愛や記憶の象徴として扱われます。
歌の舞台と背景(表の意味)
この歌が描くのは、マウイ島の山側に位置するハイク地方やピイホロの山々が織りなす、清冽で美しい情景です。海岸沿いの賑やかさとは対照的な、霧が立ち込め、冷たい風が吹き抜ける静かな高地。そこでは「ウラレナ」と呼ばれる、赤や黄色に輝く不思議な雨が大地を潤しています。ケアリイはこの土地の風景、雨の香り、そして山並みにたなびく雲の動きを、まるで愛しい人を慈しむかのように丁寧に描写しました。カレナの泉から湧き出る水のように、絶えることのない自然の恵みと、そこで営まれる穏やかな暮らしが、この曲の柔らかな調べの背景に流れています。
言葉の奥に宿る想い(カオナ)
このメレの最も深い層には、ケアリイ・レイシェルが28年という長い歳月を共に歩んだ最愛のパートナー、フレッド・カワイプナヘレ・カワイオカレナ・クラウス氏への愛が宿っています。タイトルの「カワイオカレナ」は、フレッド氏のミドルネームそのものです。
ケアリイのデビューアルバムのタイトルが、もう一つのミドルネームである「カワイプナヘレ」であったことを考えると、この曲は彼の音楽人生の始まりから終わりまでを支え続けた、かけがえのない存在へのラブレターなのだと読み解くことができます。ハワイの文化では、愛する人の名前の一部を地名や自然現象に重ねて歌うことがよくあります。ピイホロの山に吹く冷たい風や雨の中で寄り添う描写は、二人が共に築き上げた家庭の温もりと、揺るぎない絆の象徴です。
※歌詞表現および文化的背景に基づく解釈です
フラでの表現
単に山の景色を表現するのではなく、自分の人生を支えてくれる「大切な家族」や「魂のパートナー」を思い浮かべることで、このカオナはより一層輝きます。寒さの中でも寄り添っていたい相手を思い浮かべて、その人をあたためるような気持ちで踊ると、このメレのやさしさが自然に伝わっていくでしょう。

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