ケアオメレメレ神話 第4回|女神カポから学んだフラ

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フラの女神、カポのもとへ

姉パーリウリの詠唱を聞き、家族に何が起きているのかを確かめるために動き始めたケアオメレメレ。

彼女は、ただ姉を訪ねるだけではありませんでした。物語の中で、ケアオメレメレ自身もまた、フラの技を身につけていくことになります。

そのために彼女が訪ねたのは、女神カポでした。カポはフラや詠唱と深く結びついた女神として伝えられています。ケアオメレメレは贈り物を携えてカポのもとを訪れ、教えを請いました。

歌と踊りを身につける

カポはケアオメレメレに、さまざまなフラの詠唱と動きを教えます。ひとつひとつの歌に耳を傾け、その動きを学び、技を磨いていくケアオメレメレ。やがて彼女は、フラを見事に踊りこなすほどの力を身につけました。

フラは、ただ身体を美しく動かすだけのものではありません。歌の言葉やリズム、手や身体の動きが重なり、物語や情景を伝えていきます。ケアオメレメレの神話では、彼女がフラを学び、その技を磨いていく姿が描かれています。

そして、学びを終えたケアオメレメレは、身につけた力を披露するため、島々を巡ることになります。

海の上、雲の中、森の上へ

ケアオメレメレは、海を越えてオアフ島へ渡り、神々の前でその技を披露します。さらにカウアイ島へと向かい、波の上で、雲の中で、そして森の上や渦巻く風の中で踊りました。

その姿は、私たちが普段目にするフラの舞台とは大きく異なります。神話の中のケアオメレメレは、自然のさまざまな場所を舞台にして踊る、神聖な力を持つ存在として描かれているのです。

海の波が寄せては返すように。雲が空を流れていくように。森の葉が風に揺れるように。

自然の動きと踊りが重なる情景を思い浮かべると、ハワイの神話において、自然とフラがどれほど豊かに結びついているかを感じられるのではないでしょうか。

ケアオメレメレは、一晩ごとに別の島へ向かい、空や海の上で踊っては、また自分の住まいへ戻っていきました。こうして島々を巡る彼女の旅は、やがて兄のいる場所へとつながっていきます。

雪の女神のもとにいる兄

最後にケアオメレメレが向かったのは、ハワイ島のマウナケアでした。

そこには、雪の女神ポリアフのもとにとどまっている兄、カハーナイアケアクアがいました。

かつて兄は、妻パーリウリのもとを離れ、ポリアフのもとへ去ってしまいました。ワカが一度は連れ戻したものの、ポリアフは再び彼を山へと連れ帰り、雪で山を覆ってしまったのです。

その後、パーリウリは兄を探して旅立ち、フラと出会いました。そして、妹ケアオメレメレもまた、姉の詠唱に導かれるように行動を起こしてきました。

島々を巡り、フラの技を身につけたケアオメレメレは、ついに兄のもとへたどり着きます。

黄金の雲の娘が果たした役割

ケアオメレメレは、兄にポリアフのもとを離れるよう説得します。そして、カハーナイアケアクアは雪の女神のもとを去り、ワオラニへ戻ることになります。

兄を動かしたのは、妹の言葉だけではありません。ケアオメレメレは、女神カポから学んだフラを身につけ、島々を巡りながらその力を発揮してきました。神話の中で、彼女のフラは、神々の世界を巡る旅と、家族の運命を動かす物語の一部になっています。

一方、パーリウリもまた、旅を終えてワカたちのもとへ戻っていました。彼女は森の葉や花、枝を揺らす風に、新たな踊りの動きを教えたと伝えられています。

姉パーリウリと妹ケアオメレメレ。それぞれの旅は異なりますが、ふたりはフラを通じて、自らの力を発揮していきます。

ケアオメレメレの物語は、ここで終わりではありません。兄を連れ戻した彼女には、さらに果たすべき役割が待っていました。そして、神々の世界で受け継がれていく力は、やがて次の世代へとつながっていくのです。


次回予告|ケアオメレメレ神話 第5回「黄金の雲の娘が託したもの」

兄カハーナイアケアクアをポリアフのもとから連れ戻したケアオメレメレ。物語は、家族それぞれの行く末へと進んでいきます。

妹カウラナイカポキイとの再会、そしてケアオメレメレから託される大切な力。黄金の雲の娘が最後に残したものとは何だったのでしょうか。

次回、ケアオメレメレ神話の結末をお届けします。

※本記事は、ハワイに伝わる神話『ケアオメレメレ』の伝承をもとに、公開資料を参考に構成しています。原典の逐語訳ではなく、読みやすさを考慮して一部に情景描写を加えています。伝承には異なる形があります。

参考資料

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