E O Mai|歌詞の意味・日本語訳とカオナを解説

目次

1.作者・背景

  • 作詞・作曲者: Kealiʻi Reichel
  • 制作年代・背景・経緯: 1997年にリリースされ、ナ・ホク・ハノハノ・アワードでも絶賛された3枚目の同名アルバム『E O Mai』のタイトル曲です。

この曲は、ケアリイがハワイ語の権威プアケア・ノゲルマイヤーの作詞(ハク・メレ)クラスを受講していた際、最終課題の締め切り当日であることにホノルル行きの飛行機の中で突然気づき、機内の「紙ナプキン」に20分間で一気に書き上げて誕生したという伝説的なエピソードを持っています。クラスで「自然の要素を詩にどう落とし込むか」を学んでいたケアリイが、その学びを極限まで美しく昇華させた、現代ハワイアンミュージックを代表する極上のラブソングです。

この曲の読み方(Kaona)

この曲には、表向きの情景とは別に、明確な裏の意味(二重構造のカオナ)が存在します。一見すると澄んだ水や湧き出る泉、水面の美しさといったハワイの豊かな自然の水の情景を歌っているように見えますが、ハワイの古典詩において「水(wai)」は生命の源であると同時に男女の情愛や官能的な交歓を象徴する重要なメタファーであり、深く結ばれる二人の情熱と情愛を表現した二重構造を持っています。

日本語訳

 

私たちは水の中にいる

カフアロアの澄み渡る水の中に

強く引き止められた湧き立つ水

私の愛する人よ、応えておくれ

 

深く抑え込まれた水のように

胸の奥で湧き上がりあふれ出す水

滑らかに流れ落ちる輝く水

私の愛する人よ、応えておくれ

 

溢れ出て解き放たれる水

肌を焦がすほどに熱い水

渇きが癒えるまでその水を飲もう

私の愛する人よ、応えておくれ

 

 

意訳を含みます

言葉の奥に宿る想い(Kaonaと背景解説)

表面的に歌われているもの

歌の中では、湧き上がる泉「wai māpuna」や、清らかな水の流れ、そしてオアフ島ワイパフの地名とされる「Kahualoa(カフアロア)」の澄んだ水(wai kōwali)の美しい景色が描かれています。タイトルである「E ō mai」は「(呼びかけに対して)どうぞ応えておくれ」という意味を持ち、切なくも美しい自然賛歌の形式をとっています。

カオナ(裏の意味・文化的解釈)の解説

ケアリイ本人が「水という自然の要素を、男女の愛の交歓(セックス)の文脈で表現した」とはっきりと語っている通り、この曲には全編にわたって非常に濃厚で情熱的な二重構造(カオナ)が仕込まれています。
ハワイの伝統において、「水(wai)」やそれを「飲む(inu)」という行為は、喉の渇きを癒やすのと同様に「男女が身体を重ねて愛を満たし合うこと」の象徴です。歌詞にある「抑えきれずに湧き上がる水」や「熱い水(wai welawela)」は、たぎるような情熱と肌の温もりをダイレクトに表現しています。「人間が生きていくために水が必要不可欠であるように、人が人として生きていくためには愛を交わし合うことが絶対に欠かせない」という、ハワイの伝統的なエロティシズム(官能美)が、一切の卑猥さを感じさせない格調高い表現で見事に描かれています。

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